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プラットイーズ社主催『考査ウェビナー2025』にて当社シニアディレクターが登壇しました
2025年7月11日、株式会社プラットイーズが主催する『考査ウェビナー2025』に当社シニアディレクターが登壇し、放送業界における業態考査のAIによる効率化について講演させていただきました。
放送業界では、広告主の業種や事業内容が放送基準や法令・業界ルールに適合しているかを審査する『業態考査』と、放送される番組やCMの内容が放送基準や関連法令に反していないか、また不適切な表現が含まれていないかなどを審査する『表現考査』という2つの考査のプロセスがあります。 本ウェビナーでは、この考査をメイントピックとし、DXやAIによる効率化をはじめ、実際に考査現場で活躍されている登壇者による工夫や課題について講演が行われました。その中で、Cuonは『AI×考査』をテーマとし、AIによる考査業務の効率化の恩恵や課題をはじめ、プラットイーズ社と共同で取り組んでいる「業態考査AIシステム」や、CM考査支援システム「こあらー」へのデータ入力を自動化する「エントリーシステム」について紹介するとともに、今後の展望について講演させていただきました。
業態考査AIシステム開発の背景
放送業界における広告考査(業態考査・表現考査)は、担当者の経験や勘に頼る手作業が多く、効率化が課題となっておりました。中でも、CM出稿企業の業種や事業内容が、放送基準や法令、業界の自主規制に適合しているかを確認する「業態考査」は、調査や判断に多くの手間がかかり、単純なシステムでは自動化が困難でした。 しかし近年は生成AIの発展が目覚ましく、生成AIが複雑なルールや大量のデータを分析し、推論を行うことで、従来困難だった業態考査の支援も現実的となってきました。 放送業界に精通するプラットイーズ社と連携し、CuonのAI技術とシステム開発のノウハウを融合することで、新たな価値の創出を目指しております。
考査と生成AIを繋ぐ「こあらー」の「エントリーシステム」
当社が開発を担当している、CM考査支援システム「こあらー」向けの「エントリーシステム」は、広告代理店と放送局間での表現考査に関するやり取りをAIが支援するものです。 AIの得意とする自然言語処理や大量データの分析により、考査に関するメールの内容を自動で要約・解析し、考査管理システムへの入力作業を効率化します。特に、専門性や複雑性の高い考査業務において、メールのやり取りをベースにAIが自動で情報を整理することで、作業負担の軽減と迅速な対応を実現します。 講演内で行われた「AIツールの導入において最も重視したいポイントは?」というアンケートでは、「AIの精度」が最も票を獲得し、ユーザーのAI精度への関心の高さが伺えました。当社では、実務に耐える精度を担保するため、ハルシネーション対策を含めた細かな調整と検証を重ねております。

考査とAIにおける今後の展望
業態考査だけではなく、表現考査に対してどこまでAIが支援できるのかが課題となっています。現状ではテキストデータの分析を中心とした支援を行っておりますが、今後は画像認識技術を活用した映像やテロップの内容チェックをはじめ、スピーディに変化していくSNS上でのトレンド分析やリスク予測を行うことで表現考査のサポートに繋げるといった展開ができれば、考査業務において非常に有用であると考えられます。 ただ、現状かなりの精度が出せている業態考査の一方で、AIにとって困難であるあいまいな表現や文脈の解釈といった高度な判断が求められる表現考査については、人間の最終判断が不可欠です。責任の所在が問われる場面においても、AIの判断に依存しすぎず、人の判断と共存する形での活用が求められます。
CuonのAI事業における今後の展望
当社では、あらかじめ定義されたワークフローに沿う形式だけではなく、ユーザーとの対話を通じて自律的に目的を判断する、完全自律型AIの開発に力を入れたいと考えています。例えば、ECサイト上でユーザーの会話履歴をもとに適切な商品を提案するような対話型レコメンドのような機能があれば、利便性の向上につながります。 また当社では、企業向け生成AIプラットフォーム「CGAS(Cuon Generative AI Suite)」の提供を行っております。 日本国内では、依然として海外と比べ生成AIの導入率が低い状況にあります。こうした課題に対し、当社は企業がより手軽にAI技術を業務システムへ組み込める環境を提供することで、AIを活用した高付加価値なサービスの実現を支援しております。 「CGAS」は、企業独自のデータを活用したRAG(検索拡張生成)機能をはじめ、GPT・Claude・Geminiなど複数のAIモデルをセキュアな環境下で利用可能なプラットフォームです。また、低コストかつ柔軟なカスタマイズにも対応しており、さまざまな業種・業務における生成AIの導入を支援いたします。 詳しくは下記ページをご覧ください。 https://www.cuon.co.jp/service/cgas
本ウェビナーの機会をいただいたプラットイーズ社様に厚く御礼申し上げます。 当社は今後も、AI技術を用いたあらゆるシステムの効率化を進める取り組みをして参ります。 当社のAI技術における取り組みにつきましては、下記リンクをご覧ください。 https://www.cuon.co.jp/service/ai
<株式会社プラットイーズ(PLAT EASE Corporation)について>
株式会社プラットイーズは、2001年の創業以来、テレビ番組やCMなど放送・配信業界向けに業務システム開発、コンサルティング、新規事業支援を展開しています。「誰もがやらないこと・やれないこと・やりたがらないこと」を率先して挑戦し、「線引屋」「こあらー」「ADCoA」などのシステムを通じて業務効率化に貢献。東京本社、関西営業所のほか、徳島県神山町には築90年の古民家を改装したサテライトオフィス「えんがわオフィス」を構え、本社と同等の業務環境を整えたBCP体制のもと、地域文化の発信、4K映像制作、デジタルアーカイブにも力を入れ、創造的かつ持続可能な地域共創を実践しています。 所在地:東京都港区浜松町1-7-3 第一ビル5階 設立:2001年4月 資本金:23,820,000円 代表者:代表取締役社長 瀧 一郎 URL:https://www.plat-ease.co.jp/
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